アカデミー賞の番狂わせランキングです。歴代のオスカー作品賞の中で、最も予想外の結果(アップセット)となった作品のトップ15(2019年2月現在)。 1位は、映画史上の最高傑作と言われる「市民ケーン」が敗北した1942年です。
Tweet順位 | 受賞作 | 事前予想の最有力 | 開催年 | |
---|---|---|---|---|
1 | 「わが谷は緑なりき」
炭鉱夫の家族の心あたたまる交流を描く。 平凡な人生を人間的に謳い上げた叙事詩。 最多10部門にノミネートされており、最有力の一角ではあった。 「家族の団結」という戦時下に受け入れられやすいテーマだったことが、得票につながったと言われている。 |
← | 「市民ケーン」
映画史上、最高の傑作と言われる。 本作が最高であるとの評価は、当時のアカデミー会員の多くも認めていたという。 しかし、主人公のモデルとなった新聞王ハーストとのいざこざが、投票に響いた。 26歳の新人監督へのやっかみもあったかも知れない。 予告編(Amazon)→ |
1942 |
2 | 「恋におちたシェイクスピア」
※ハリウッドの辣腕プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタインの影響力が発揮されたと言われる。ただ、作品自体は厚い支持を得ており、とくに女性からの支持率が高い。予想が外れて喜んだ人も多かった。 予告編(Amazon)→ |
← | 「プライベート・ライアン」
※名匠スピルバーグ監督が生んだ名作 |
1999 |
3 | 「クラッシュ」
※前哨戦でほとんど勝てなかった。授賞式で発表したジャック・ニコルソンも、驚きの表情だった。 授賞式の発表の瞬間→ |
← | 「ブロークバック・マウンテン」
※前哨戦では連戦連想だった。 |
2006 |
4 | 「地上最大のショウ」
※オスカー作品賞の受賞作の中で、評論家の評価が最も低い。 |
← | 「真昼の決闘」 | 1953 |
5 | 「ブレイブハート」 | ← | 「アポロ13」 | 1996 |
6 | 「ロッキー」 | ← | 「大統領の陰謀」
「タクシードライバー」 「ネットワーク」 ※この年は歴史的な名作に恵まれ、オスカー史上最大の激戦の年だったとされる。 |
1977 |
7 | 「炎のランナー」 | ← | 「黄昏」 「レッズ」 |
1981 |
8 | 「我が道を往く」 | ← | 「深夜の告白」 | 1945 |
9 | 「ミリオンダラー・ベイビー」
※クリント・イーストウッド監督による低予算のやや地味な映画。オスカー前哨戦では、ほとんど勝てなかった。 |
← | 「アビエイター」 | 2005 |
10 | 「巴里のアメリカ人」 | ← | 「陽のあたる場所」 「欲望という名の電車」 |
1951 |
11 | 「ドライビング Miss デイジー」 | ← | 「7月4日に生まれて」 | 1989 |
12 | 「グリーンブック」 | ← | 「ROMA/ローマ」
※この年の最多ノミネート。 前哨戦での勝率も高く、有力視されていた。 受賞すれば「ネット配信会社の映画で初」「外国語の映画で初」という快挙だった。 |
2019 |
13 | 「フォレスト・ガンプ/一期一会」
※高い評価を得た名作だが、他のノミネート作品も名作だったため、厳しい争いが予想されていた。 |
← | 「ショーシャンクの空に」 「パルプ・フィクション」 ※この2作品は、熱狂的ファンが多い。このため、作品賞を逃したときのショックは大きかった。 |
1995 |